- 2014年5月 6日 00:49
少し報告が遅れましたが、4月26日、久しぶりに宮内庁・春の『雅楽』演奏会に行ってきました。笙の豊剛秋(ぶんのたけあき)さんの誘いで久々の『雅楽』鑑賞です。今回は豊さんが一人で30分ほどの舞(まい)を舞うということで、楽しみにしていました。豊さんには、六本木「スイートベイジル」や表参道「CAY」のライブや「府中の森・ふるさとホール」コンサートなど、多くのライブを手伝ってもらってます。また新譜CD『満月の滑空』では「彼岸の日」という曲に参加してもらい、独特な雰囲気の曲になりました。
世襲の『雅楽』演奏家である「楽師」として、平安朝以来千年以上も代々宮中で笙の演奏や神楽歌を担って来られた豊さんの実家は、東京書籍から出版されている『楽家類聚』によると、三代ほど『雅楽』から遠ざかっていたようです。久しぶりに豊剛秋さんによって復興され、こんご増々の活躍が期待されます。
また、今回は突然(私達には知らされていない、という意味ですが)天皇陛下、美智子皇后陛下がお見えになり、本当に驚きました。二階のバルコニーのように張り出しになっている席に特別な椅子が二脚用意されていたので、ひょっとしたらどなたか皇族の方がみえるのかなと思っていましたが・・・。この席は皇室の方がおみえにならないときは、早く並べば誰でもすわれるようです。もちろん椅子は普通の折りたたみ椅子ですよ(笑)
北桔橋門(きたはねばしもん)から皇居に入ります。
皇居に入って少し行くと左手に楽部の建物がみえます。ちょっとクラッシクな感じがする建物です。
開演は、2:30分で、開場が、1:30分です。私達は12:45分ごろには着いていたのですが、もう長蛇の列。開場の1時間以上前から皆さん並んでいます。席は全席自由席で早く並べば良い席が取れるというわけですが、それにしても皆さん早くから並んでいますねぇ。
そばに咲いてた可憐な花。名前が判らないのが・・(残念)
今回はなんか以前よりいっぱいのお客さんのような感じでした。
舞台に楽器も用意され、始まるのを待つばかりです。
一部は、管絃で、演奏だけです。二部は舞台奥に奏者が座り、舞台では舞いが披露されました。豊(ぶんの)さんは、『貴徳』を一人で舞い切りました。面を付けての、30分ほどもある大曲ですが、見事に舞い切りました。打楽器と、手や指や頭の動きが合い、めりはりがきいていて、30分の長尺でしたが飽きずに見入ってしまいました。
本番は写真撮影が許されていないので、残念ながらその姿をお届け出来ません。残念!それで、パンフレットからです。この写真では、ぶんのさんは琵琶を弾いてますよ。
すでに書きましたが、始まる直前に突然アナウンスが入り、天皇陛下、美智子皇后陛下がお見えになりました。皆さんざわめいて立ち上がり、拍手でお迎えしました。陛下もお笑いになって手を振ってみえました。天皇陛下、皇后陛下と一緒に『雅楽』を鑑賞出来たのはとても貴重な体験でした。おそらくもう二度とないでしょう。一部の「管絃」を鑑賞されて帰られたのですが、陛下の年齢を気遣ってか、曲の長さも心持ち短い演奏のように感じられました。
終った後の静かな舞台。
帰り道、つつじがきれいでした。
皇居の近くのこの変な建物、これなんでしょうね。
ゆっくり歩きながら東京駅に着いたときはもう夕暮れです。
貴重な体験で、ゆったりとした気持で帰路につきました。今回は私の息子夫婦も一緒に鑑賞でき、若い彼らにもとてもいい思い出になったでしょう。ありがとうございました。
そういえば、少し余談ですが、この前オバマ大統領が来日して、宮中で晩餐会に出席されたことは皆さんも記憶に新しいと思います。宮内庁の「雅楽」の演奏家の皆さんは、こういう晩餐会の演奏も担当されていて、皆さん「雅楽」の楽器以外に西洋楽器それぞれを一つ担当されています。豊さんはバイオリンを弾くのです。なかなかの腕ですよ。今回の晩餐会のオーケストラでは、コンサートマスターだったようです。晩餐会と今回の「雅楽」との日程が詰まっていて、いそがしかったようでした。
ちなみに、豊さんに参加してもらった新譜CD『満月の滑空』は以下をクリック。http://akifukakusa.com/2013/12/mangetsunokakkuu.html
六本木「スイートベイジル」ライブはこちらで http://akifukakusa.com/myfavorite/songs/index.html
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