「ムジカーサ」コンサート、終了報告−2 写真が届きました

  • 2015年6月23日 20:33

6月19日「ムジカーサ」コンサートの写真が届きました。私の友人のカメラマンの阿部棟也氏にリハーサルから付き合ってもらって撮ってもらいました。ありがとうございました。コンサートの雰囲気が少しでも伝わるといいですが。その日はちょっと雨模様で夕方には小降りになっていたのですが、それにもかかわらず大勢のお客様に来て頂いて、誠にありがとうございました。スタッフの皆さんお疲れ様でした。当日、受付やドリンク係、ホールスッタフなど大奮闘の女性スタッフの皆さん、とてもお疲れ様でした、ありがとうございました!

当日皆さんに配ったプログラムと会場の入り口の様子。

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1時から機材の搬入、セッティング、そしてリハーサルです。私も1時に集合して機材機器をセットするのです。客入れ前の会場の雰囲気がわかります。

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書家の杉本雅静氏の「書」を両側に設え、コンクリート打ちっぱなしの会場がなかなか不思議でいい感じの雰囲気になりました。リハーサルです。ちなみに「書」は、「栄華終是三更夢 富貴還同九月霜」、栄華も富貴も真夜中の夢や九月の霜のようにはかないもので、それにとらわれると大切なことを見失ってしまう、そんな意味ですね。

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本番前のリラックス。これが本番となるとかなり緊張するのです。人前で演奏する人はだれでもそうです、緊張するんですよ。あたりまえですが・・・。

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準備完了! 静かに本番の始まりを待ちます。二階から見るとこんな感じですね。

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6時30分開場でしたが、すでに6時前から数人のお客さんがみえていて、とりあえず会場に入ってもらいました。開演の少し前にはもうほとんど満席です。

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緊張の中、始まりです。

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私は、秦琴を演奏する前はベーシスト(electric)だったので体を動かしながらリズムをとるくせがあるのです。動画があるとわかりますが、けっこう体を動かしています。近々動画もアップしたいと思っています。

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CDも多少売れましたので、サインもしました。ありがとうございました!

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プログラム

―1.st―

「春蘭調~月氏幻想(げっしげんそう)」

「春蘭調」とは私が考案した秦琴の調弦の名前です。十数種類ある調弦の一つですが、エキゾチックな響きがします。月氏(げっし)とは、紀元前3~4世紀のころにシルクロードの交易を支配していた砂漠の民のことです。彼らは中国に「玉(ぎょく)」をもたらし、その見返りに得たシルク(絹)は当時のローマ帝国にまで届いています。中国の人々は彼らを「玉(ぎょく)の民」と呼び、ローマをはじめ西方の人々は、「セレス」(絹の生産者)と呼んでいました。

「夜空」

この世も人間も不思議です。不思議こそがこの世の本体かも知れません。道元禅師『正法眼蔵』の「空華」も、またいわゆる「色即是空」も同じことです。イギリスの詩人テニスン(だと思いましたが)は「目の前の花の謎を解くことができれば、宇宙の謎も解けるであろう」と云っています。しかし人間は宇宙の謎を解くことは出来ないでしょう。なぜなら、不思議は不思議を解けないから。 

「鳥の歌即興(カタロニア民謡 鳥の歌 より)」

チェリストのカザルスが国連で平和への祈りをこめて演奏して以来、様々な音楽家が演奏しています。秦琴で演奏するとちょっとかわった「鳥の歌」になります。 

「静かに咲いた花のように」

「平和ボケ」とよく云いますよね。「平和ボケ」は、平和な世の中に安穏としていること、ではありません。平和な世の中ゆえに、「平和」の真の意味を感得できず、その尊さを忘れ、あまつさえもその「平和」を捨て去ろうとしてしまう、それを「平和ボケ」と云うのです。

 

―2.nd―

「星めぐりの歌(宮沢賢治)~星の大地」

宮沢賢治は曲も作っています。この「星めぐりの歌」は様々に編曲されていますが、今回は秦琴一つで淡々と弾きます。同じ星つながりで私の「星の大地」に続きます。私達の住むこの星はどこへ行っても、見上げれば、雲の彼方に満天の星が輝く、星の大地なのです。そう、いまここも。 

「 家路(ドボルザーク)」

皆さんよくご存知の曲です。今回は一味変わったアレンジにしました。どんなアレンジになったか、お楽しみに。 

 「渭城曲~山百合一輪川に流せば~アリラン」

かつて、大陸から日本への文化の伝播は、直接大陸から伝わるものと、朝鮮半島を経て伝わるものと、二つの道すじがありました。どのような伝わり方をしても、中国大陸、朝鮮半島、日本列島、この三者の文化は切っても切れない深いつながりを持っています。日本の邦楽器でいえば、そのほとんどが、中国大陸から伝わったものです。しかし、その楽器から奏でられる音楽はそれぞれの民族性を色濃く反映し、そのメロディー感覚はおそらく、それぞれの民族のもっている言語に大きく影響されていると、私は思っています。私が創り出す秦琴の音楽は、歌が日本語という意味ではなく、日本語で出来ているのです。中国の渭城曲、朝鮮族のアリラン、これらを演奏してもよく聞くと結局全部日本語になっているのです。

 「月の沙漠~絃鼗三日月(げんとうみかづ)」

「絃鼗(げんとう)」とは、中国秦の時代に現れたとされている伝説の楽器です。「万里の長城」造営にかりだされた農民が慰めに弾いていた、とされています。いわゆる「デンデン太鼓」を逆さにして絃を張ったような素朴な楽器です。しかし私はこの楽器は「月氏」が中国に持ち込んだのではないかと思っています。「絃鼗」を弾く彼らの上にオアシスの月が輝きます。

 

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