移った仕事部屋に画家の八木さんの画も持って来た

  • 2019年10月 7日 17:19

移った仕事部屋に画家の八木さんの画も持って来た。画家、故・八木義之介、僕が秦琴奏者としての最初のレコードを出す何年か前、袋にいれた秦琴を肩に担いでフラリと入った東小金井駅前のラーメン屋台で初めて会った。それから亡くなるまでの十数年、20も年上の八木さんは僕をいろんなところに連れてゆき、彼を通じて画家や彫刻家などいろいろな芸術家と知り合いになった。

自分の作品が売れて世の中を渡ってゆける芸術家は希の希で、芸大や美大の先生になれる人も運がいい、ほとんどの画家は在野で、運命と格闘し宿命を受け入れ、立命できるかどうかわからないままに死んでゆく。ミュージジャンも同じようなものだ。

今思えば破滅的画家だった八木さんは、家族と別れた一人住まいの家の玄関先で倒れ一週間くらいして新聞配達に発見された。自転車でふらりとやってくるくらい家が近かったのだけれど八木さんの死はまったく気づかなかった。

旅役者の雁首ばかり描いていて浅草の木馬館には八木さんの画が飾ってあった。終電車に乗ってその人間模様をスケッチした「終電車の人々」、そんな画はみんなどこにあるんだろう。八木さんは今の旅役者に何をみていたのだろう。

以前のブログ http://akifukakusa.com/blog2/2019/04/post-383.html

 

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