小論ではありますが『東洋音楽研究』に掲載されました

数年来取り組んできた「秦琴」の歴史の調査研究の中で、唐代の有名な文人詩人の柳宗元が書いたとされている『絃子記』なる書物を偶然見つけました。『絃子記』はその名のように弦楽器の話しがいくつか収められていましたが、その中の「三弦」という文章の全訳を早稲田大学の中国文学の先生のお力を借りながら取り組んできました。その過程でこの「三弦」が唐の柳宗元が書いた文ではなく明の潘之恒の書いた文であったことや、中国古典楽器の歴史に関する新事実を発見することが出来たので、そのことを論文にしました。その小論が今年号の『東洋音楽研究』第77号に掲載されることになりました。研究ノートというかたちですが、活字になるのは初めてのことですのでちょっとうれしい感じです。

『東洋音楽研究』は東洋音楽学会の機関誌です。僕はその会員になっているので投稿出来たわけですが、勿論、論文を書くのは初めてのことなので、その書式や言い回し等々いろいろ判らないことが多く随分勉強になりました。投稿すればすぐに掲載されるというものではありません。学会の複数の人の査読の結果、その論文が掲載に値するものかどうかが判断され、いろいろ手直しをしながら原稿を完成させます。これを機会にいろいろ書きためた原稿がいつか又日の目を見ることが出来たら、と思ってます。東洋音楽学会のことはこちらを参照して下さい。http://ja.wikipedia.org/wiki/東洋音楽学会

タイトルは 【潘之恒における「絃鞉—三 絃源流説」】という難しい題目ですが、近々全文をホームページに載せますので興味のある方は読んでみて下さい。でもこういうものはタイトルからしてよく判りませんよね(笑)。そう云えば誰かが、学者さんが「秦琴」を復元して弾いている、なんて書いてありましたが、本当にそんなふうに思われてしまいますね。あくまでも僕はミュージシャンです。

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