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「STB スイートベイジル」ライブ無事終りましたーその2

  • 2009年10月11日
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今回は「STB スイートベイジル」ライブの内容をちょっと書きます。まぁ文字からは音が聞こえませんけど、なんとなく雰囲気だけでも。ビデオから抜き取った写真なのでちょっとピントが良くないですが。

 

『イントロダクション』

暗転のステージの中「水琴窟」のような効果音が鳴り、豊さんの「笙」の音が静かに水が浸るように始まり、僕の土笛が加わり、不思議な雰囲気を作ります。

 

 

そして一曲目は『ダラ2009』に繋がります。

 『ダラ』という曲はもう20年程前に作って一作目のCD(レコード)『秦琴』に入ってます。それを少しアレンジして『ダラ2009』として演奏しました。

 

二曲目は『沙羅の糸』

この曲も随分アレンジして、リズミックに演奏しました。 豊さんが熱演です。

 

三曲目は沖縄民謡の『ちんさぐぬ花』です。パーカッションの甲斐氏と二人の演奏です。前半の二曲がずいぶんアップテンポの曲なのでこの曲はゆったりと演奏しました。

 

一部、最後の曲は中国古曲の『陽関曲(渭城曲)』です。豊さんと二人で演奏しました。一部はこの四曲ですが、一曲づつが長いので、曲の話しもしながらの一時間ちょっとのステージです。

この『陽関曲(渭城曲)』は盛唐時代の詩人、王維の『送元二使安西(元二の 安西に使(つかい)するを 送る)』からきています。

渭城朝雨裛輕塵,
客舎靑靑柳色新。
勸君更盡一杯酒,
西出陽關無故人。

渭城(いじょう)の朝雨 輕塵を裛(うるお)し,
客舎靑靑(きゃくしゃせいせい) 柳色新たなり。
君に勸む 更に盡(つく)せ 一杯の酒,
西の方陽関(ようかん)を出づれば 故人無からん。

王維の友人である元家の次男の元二が西域に赴任します。唐の時代、今の新疆ウイグルの「庫車」には「安西都護府」が置かれていました。そこに赴任されればもう二度と都である「長安」には戻って来られません。

塵や埃を潤すように朝の雨が降る「渭城」で、共に酒を飲み干し今生の別れをする王維と元二。渭水という河をはさんで「長安」の対岸に位置するこの「渭城」は秦の時代の都「咸陽」が在った所です。その 「渭城」で王維は詠います。西の方 陽関を 出づれば 故人 無からん」、西域に入る最後の関所である「陽関」を出ればもう知っている人は誰も居ないのだから、と。

三千年以上の歴史があり、日本に伝わってからは完全に日本化した「笙」と、これも又二千年近い歴史を持つが已に深草流とも云える楽器になってしまった私の「秦琴」で 、その故郷である中国の古曲を静かに演奏しました。

 

次回は弟二部のステージの報告です。

 

 

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