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「STB スイートベイジル」ライブ無事終りましたーその3

  • 2009年10月13日
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STB スイートベイジル」ライブ二部です。

一曲目は『月氏幻想』です。又は「セレスの見た夢」

この曲は今回の為に作った曲です。ちょっと変わった題名なので演奏する前に少し話しをしました。

「月氏」とは「セレス」とも云われた、紀元前三〜四世紀頃から中央アジアを遊牧していた民です。民族的には良く判らない所があるそうです。匈奴に追われ、天山山脈の北麓に移動し、再び逐われ、サマルカンドあたりに「大月氏国」という国を造りました。ここに漢の武帝に命ぜられて張騫が訪れたことは有名な話しですね。その「大月氏国」はクシャーナ朝に発展し、三世紀にはササン朝ペルシャに吸収されて行きましたが、中国では彼らを「玉(ぎょく)の民」と謂い、西方の人びとは「絹の民(セレス)」と呼んでいました。中国の絹は彼らを媒介にして西方に運ばれていました。

ちょうどこの頃の(2~3世紀頃)中国西域の遺跡の壁画に「秦琴」のルーツとも云うべき楽器の画が多く現れてきます。その楽器の腹板に画かれた三日月形の響孔の形を見ても、それらの国々の文化の影響があったと思われるのです。(秦琴の歴史・六朝時代を参照)

この「セレス(月氏)」からクシャン朝、ササン朝ペルシャにかけての中国に及ぼした文化の影響は、「秦琴」という楽器の歴史に多いに関係があると思われるのです。そんなイメージを曲にしてみました。

中国といえども当時の回りのいろいろな国から影響を受けているのです。

 

二曲目は『山百合一輪川に流せば』

いつものように、いつろう氏のレインスティックから始まります。

歌詞を書いてみましょう。

 

ひとごみから 聞こえ来るは
風の様な 静かな音

いつの間にか 外は雨降る
燕飛ぶ 五月の空

幾千の 夜過ごし来ても
必ずや 別れあらん

悲しみは 何処から来る
花散れば 行方知れず

 

命在るものの出会いは必ず別れがあります。命は必ず別れの悲しみを内在しています。その悲しみは今をどうのように生きるか、ということなのです。

 

三曲目は『晴れのち晴れ』です。この曲は途中で4ビートのようになり、豊氏のアドリブが入り、甲斐氏のパーカッションのソロに続きます。

パーカッションソロの終わりはこんな感じでいつも笑いを取ってます。甲斐氏の熱演で盛り上がりました。

 

四曲目は僕のソロの『三世の旅人』、歌です。

歌詞を書きましょう。

 

風が吹けば 木の葉が揺れるように
人の心も 時の流れに揺れる

太陽は輝き 風は吹き続ける

人はいつも 争いにあけくれ
造り上げたものを 自ら壊して行く

焼けただれた 街の上を風が吹く
焼けただれた 大地の上に星が出る

こなごなに碎けた 人の心を乗せて
この星は 太陽の回りを

グルグルぐるりと 回り続ける

 

僕の一つの祈りの歌です。

 

最後はいつものように『星の大地』で終わりました。

皆さんありがとうございました。当日は雨の中本当にありがとうございました。又お会いしましょう。

 

 

 

 

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