ベトナムの盲目の音楽家、Kim-Sinh(キムシン)

  • 2017年11月 3日 10:22

ベトナムの盲目の音楽家、Kim-Sinh(キムシン)、たぶん今87才ぐらいと思う。ご存命かな・・・? ベトナムの民族楽器のダン・グエット(đàn nguyệt)や自ら改造したギターやスチールギターなどを自在に操り優しい声でベトナム民謡・民歌を歌っている。少し前にギターデュオ「ゴンチチ」がテレビの企画でベトナムを訪れ、キム・シンとセッションしていた番組があったが、私が彼の音楽を知ったのは、CD『絲夢』を出した頃だから、26年ぐらい前だと思う。当時キングレコードで「世界の民族音楽シリーズ」をプロデュースしていて、世界中の民族音楽を現地録音していた星川京児氏の家で聞いた。その頃、星川氏が企画したイベントで何度か演奏したことがあったので、その打ち合わせの時だったと思う。まだCD化されていないオープンリールテープの音源だったけれど、一聴して彼の音楽に魅了され、私もこんなふうに素直に自在に自身のルーツの音を演奏できるようになりたいと、ちょっと憧れた。それにしても優しい声だね、お国柄かな。複数の楽器が鳴っている曲はすべて彼の多重録音です。

そういえば、20年程前にラジオにゲストで呼ばれて好きな曲をかけてもらうとき、スティービーワンダーのCD『Key Of Life』を持って行ったんだけれど、中身がキム・シンにかわっていた、そのころよく聞いていたから入れ間違えたんだろうね、それでスティービーワンダーのかわりにキム・シンをかけてもらった。キム・シンが日本の公の放送に流れた、多分一番最初なんだろうと思う。

今回、キムシンのことで星川氏のことを調べていたら、彼は昨年肝臓がんで亡くなっていた。享年は63才だった、なんか彼の死を知るために今回の投稿に導かれたのかもしれない、ご冥福を祈りたい。それにしても逝くにはちょっと早いなぁ・・・。

 

 

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