- 2021年4月 3日 16:49
廃盤になったCDはもうほとんど誰も聞いてくれません。昨今はネットに載せれば少しは聞いてもらえるかも知れません。イリノイの人の論評を見たのをきっかけにCD「絲夢」を一曲ずつYoutubeに載せようと思いました。1991年発売ですから30年も前の音ですがそんなに古びてはいません。
今回は『陽炎 Dancing shimmer』です。
「絲夢」は全9曲のうち4曲がソロで2曲がデュオなのでほとんど秦琴のソロアルバムのようなちょっと実験的なCDで録音も先に投稿したようにかなり凝りました。
この『陽炎 Dancing shimmer』も打楽器の原田祐臣さんとのデュオですが、ほとんどなにも決めずに祐臣さんの音に乗って弾いてみようと思っていたので、スタジオに入り祐臣さんが叩くチベット密教に使う「Rnga ガ」という太鼓のドライブ感のあるノリの良い音を聞いたとたんに、今でも覚えているんだけれど、何故かイメージが沸き、そのリズムに乗って自然に弾くことができました。
大きく間を取って、音数は極力少なく、時には小節を無視して時には寄り添って、リズムの間を縫うように、後半になっても敢てシンプルに、リズムの中に揺れるように秦琴が鳴っている、そんな感じで演奏したので『陽炎 カゲロウ』と題しました。
1991年CD「絲夢』 『陽炎 Dancing shimmer』
- Newer: 橋田寿賀子さんが亡くなりました、幻の橋田賞の杯
- Older: 『スマイル Smile』: ナット・キング・コール、ひと時の安らぎを