糸を張り替える

  • 2020年2月11日 22:15

糸を張り替える、糸が張られてないとなんか裸にされたみたいでちょっと恥ずかしい・・・。秦琴の絃は「弦」と云わずに「糸」という。太いほうから、一の糸、二の糸、三の糸と云い、中国風ならば、老絃、中絃、子絃とも云う。もちろん絹糸ですよ。

プロの演奏家はほとんど京都の「鳥羽屋」か琵琶湖木之本町の「丸三ハシモト」の糸をつかっている。私は一と二の糸に「鳥羽屋」の糸を使い、一番よく弾く三の糸には「丸三ハシモト」の糸をつかっている。三味線の糸に習ってはいるが、私はどのジャンルの三味線とも異なる独特な太さの糸を張っている。特に音色的に大切な三の糸は木之本町の「丸三ハシモト」さんにこの秦琴の胴が一番よく響くような特別な糸を作ってもらっている。

糸の張り具合、即ちテンションの強さは胴の鳴り具合に大きく関わってくる、緩くても強すぎても胴が良く響かない。40~30年前あたりからみると全体に一音下げている、それだけ糸の張りを緩くしている、胴の桐板も年期が入ったのかも知れない。音色を創り、そして16種類あまりの調弦を駆使しながらスケールを工夫していろいろ曲をつくり、人差し指の爪を使い、ほとんど無意識的な指捌きをして弾いているわけです。

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