「津久井やまゆり園」の事件から五年経った

  • 2021年7月28日 15:03

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「津久井やまゆり園」の事件から五年経った。

障害は誰にも起こりえた。『我が一族は、過去にもこれからの未来永劫にも、障害者は一人も出ない』、こんなことが云える人間は一体どこにいるというのだ。私は幸運にも五体満足に生まれ落ちて来た。それは誰にも起こりえた障害を、彼等・彼女達が私達の身代わりとなって引き受けてくれたからだ。全く自身の意思に関係なく、私達の身代わりとなって、彼等・彼女達は障害を持って生まれ落ちて来た。誰にも起こりえた障害を、私達の身代わりとなって、彼等・彼女達が引き受けてくれているのだ。

人間を含め生命はすべて繋がっていて、一つの大きな「塊」のようなもので、地球を一つの生命体と捉えれば、地球の生命活動であるすべての自然現象は、単体で起きているものは一つもなくすべてが繋がっている。雨が降るのは、ただ雨が降っているのではない。何かの原因で空気の寒暖が起こり、雲が出来、雨が降る、すべての現象は繋がっている、これを仏教では『諸法無我』と云っている。

私達人間も大きな命のつながりの中に障害を持っている人もいれば、五体満足な人もいる。もちろん障害を持っている人は生きにくく生活もままならない。当然に社会全体で懸命に支えてゆかなければならない。障害は誰にも起こりえた、そのことを忘れてはならない。そして、彼等・彼女達は私達の身代わりになっていることを決して忘れてはならない。

 

 

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