1983年「海のよる星」 秦琴、その他の楽器:深草アキ

  • 2021年9月22日 20:10

1983年「海のよる星」 秦琴、その他の楽器:深草アキ

残っている秦琴のテープとしては一番古いものです。途中から聞こえてくる楽器は沖縄の三線のように聞こえますがそうではありません。僕が作った楽器で、少し太めの竹の棹に絹糸を二本張ったものです、素朴な音がしてました。この1983年に、ベーシストだった僕はbass演奏を捨て秦琴だけで音楽活動をして行くことを決心しました。

秦琴と出会った1979年ごろは、YMO(イエローマジックオーケストラ)やバンド仲間だったキタロー(喜多郎)がNHK番組のシルクロードで有名になったようにシンセサイザーの音が流行っていましたが、へそ曲がりの僕の頭に響いていた音はシンセではなくアコースティック的な何か新しい音だったのです。そんな音を具現化するためにバンド活動のかたわらに楽器を探し、骨董市、骨董屋巡りをしていましたが、ある日渋谷のデパートの骨董市で当時名前も知らなかった楽器と衝撃的に出会いました。

楽器を修理しながら、四年間ほど絹糸の太さや調弦や奏法などを工夫していましたが、人前で弾くことが一番の練習になると思い恥を覚悟で人前で弾きはじめました。ベースのときは立って演奏していましたが、地べたに胡座をかいて演奏したらどんな景色が見えるのだろう、なんて思い胡座で演奏することにしました、足首に手製の鈴を付けて。

こういう楽器はベースを弾いていたからといって簡単にパッと弾けるわけでもないので、不器用な僕はいろいろじっくりと習得するために、十年で何かを習得する、また十年で何かを習得するという様に、十年ごとに一つずつ前に進んで行こうと考えるようになりました。

その間いろいろなことが起きましたがここでは書き切れません、とにかく、そんなこんなで今まで四十年以上なんとかやってこられたわけですが、ここに来てコロナの発生、まだ人前で演奏する気になれない代わりに別の活動方法を見つけて行こうと思っています。また何かを拾うことが出来るかもしれない。

1983年「海のよる星」 秦琴、その他の楽器:深草アキ

 

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