再編集:歇指調『突厥奇譚』The mysterious story of Göktürk

  • 2023年2月16日 11:11

「再編集:歇指調『突厥奇譚(とっけつきたん)』The mysterious story of Göktürk」
-----------------------------------
6世紀中頃、中国は南北に別れ、北は鮮卑族の「北周」が支配し、南は漢民族の王朝「陳」が建てられていた。
その鮮卑「北周」の武帝に、遊牧民国家の「突厥」から、突厥の代表的な性である阿史那(あしな)を名乗る一人の王女が嫁いで来た。その王女と一緒に来朝した多くの楽人のなかに亀茲琵琶の名手の蘇祗婆(そしば)がいた。西域の都市国家である亀茲国の人間であった蘇祗婆は「七調五旦」という西域の音楽理論を中国に伝えた。

「七調五旦」のことは詳しくは書きませんが、例えば「七調五旦」の七調のなかの「雞識(けいしき)」は唐代には歇指調、大乞食調、小乞食調となり、そして我が国の雅楽にも伝わり大食調、乞食調になっています。
ちなみに蘇祗婆が弾いていた亀茲琵琶というのは「五弦琵琶」のことで、インドを起源として西域の都市国家亀茲国に伝わり中国を経由して奈良時代の日本にまでも伝わっています。現在は世界でも我が国の正倉院に収蔵されている「螺鈿紫檀五弦琵琶」一面が残るのみです。

また、自分たちのことをテュルクと呼び、中央ユーラシア、モンゴル高原で活動していた遊牧民国家の「突厥」はトルコの源流でもあり、現在のトルコ共和国の建国は突厥建国の552年とされています。

 

 

Search
Feeds

Return to page top