ある時

多分、おそらく、命は共通の原理で繋がれた

無限に連なる一つの空間であろう

そしてその命はそれぞれが共有されていて

単体で存在するものは一つもなく、もし何かのきっかけで

一つの小さな命でもこの世に存在していないことになれば

この宇宙全体が

おそらくは最初から存在していないことになるであろう

従って存在と云う言葉は、単に生を意味するものではなく

死もそれには含まれる

死もまた一つの存在なのである

生から死にその存在が移り変わり、生は死から遣って来る

しかし不思議なことに

生に留まり続けることは出来ず、また死に居続けることも出来ない

どんな命も必ず、滅びと再生がある

巨大な惑星も、そしてまた私達の住むこの青い星のすべての命も

滅びと再生を繰り返し、その共有されている空間を変貌させている

その周期は

それぞれの命が固有に持ち合わせており

何れ一つとして重なることが無い

止むことのないその周期が、織りなし創り出す空間の様は

始まりも無く、終わりも無い

もしいつかこの空間の終わりがあるとすれば

あるとき、ある場所で

一つの小さな命が、生と死の存在を終え

静かに消えて行くのをきっかけに

全体がゆっくりと、存在の終わりに向かって消え始める