- 2013年1月26日 23:37
「秦琴教坊」と銘うって東京・飯田橋の「東京仕事センター」のセミナ―室で月に3回秦琴を教えているんですが、そんなある日の話しです。「東京仕事センター」は、まぁ仕事を探す昔の職安のような所ですが、東京都が管轄する立派な大きなビルです。その日は6時頃から行って、生徒が来る前にポロポロと秦琴を弾いていたんですが、ドアを開けっ放しにしていたのでふと見ると、20代後半位の若者がドア近くの椅子に座っていました。
その若者、
「ちょっと聞いていてもいいですか?」
「ここのところぜんぜん音楽を聴いてなかったから・・」
30分位目をつむって聞いていて、お礼を云って静かに帰って行きました。僕は彼のために弾いていたのか、ただ練習していたのか、忘れてしまいましたが、その彼は音楽を聴く暇もなく必死で仕事を探していたのでしょう。彼が仕事を見つけられたかどうかは判りませんが、一時の気休めになったんでしょうか。彼の人生の健闘を祈りたいですね。
「東京仕事センター」
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