牧野邦夫は不思議な画家です

  • 2013年5月 1日 23:19

今、東京の練馬美術館で「牧野邦夫―写実の精髄―展」と題した展覧会が開催されています。画家・牧野邦夫は1925年東京に生まれ、1986年に61歳で亡くなっています。「写実の精髄」とありますが、牧野邦夫の描き出すその精密な画の世界は写実と云ってもこの世のどこにも無い世界なのです。自画像や牧野夫人の画も多いのですが、その真骨頂は得体の知れない不思議な幻想世界の画なのです。僕は画にはまったくの門外漢ですので牧野邦夫を評論する言葉をまったく持ちあわせていませんが、その不思議な世界の画が精密であればあるほど、画の前に無言で佇み、その世界をそのまま受け入れるしかなくなってしまうのです。

以前のブログに画家・牧野邦夫を最初に知ったときのことを書き、その中で岸田劉生に触れたのですが、その不思議な世界はふと、ルネサンス期のフランドル派の画家‪ヒエロニムス・ボス‬を思い出しました。僕の知り合いの画家がボスに傾倒していたのです。こんな好き勝手に云っていたらあの世から牧野さんに笑われちゃうかも知れませんね(笑)

亡くなった年の1986年と云えば、僕の最初のCD(当時はレコードも)「秦琴」がリリースされた年です。そんなことを考えると牧野さんの晩年の十年は、僕が「ファーイースト」から「観世音」そして「秦琴」と出会い、最初のアルバムを出した27歳から37歳の頃で、僕にとっても人生の激動の時期でした。その時期には残念ながら牧野さんとは出会うことはなかったでしたが、牧野夫人の千穂さんと知り合い、画家・牧野邦夫を少し身近に感じることができ、画と音楽と分野は異なりますが、僕にとっては大きな刺激となっています。

最初に知ったときのブログです。 http://akifukakusa.com/blog2/2011/04/25.html

6月2日まで、東京の練馬美術館で開催されています。 

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