1920〜30年代、ドイツの16mmカメラ、Zeiss Ikon『KINAMO S10』

  • 2022年12月 6日 11:54

第一次世界大戦末期の1918年に勃発した「ドイツ革命」により、皇帝ヴィルヘルム2世は廃位に追い込まれ第一次世界大戦は終結した。そしてドイツでは議会制民主主義のヴァイマル(ワイマール)共和国(1918年〜1933)が樹立された。

しかし革命の指導者の多くがユダヤ人であったことからドイツ革命に反発した民族主義者は、共産主義者とユダヤ人による「背後の一突き」がドイツを敗北へと導いたとする見方を広め、革命後のドイツでは反ユダヤ主義が高まっていった(Wiki)。

その激動の最中、1919年にドイツ労働者党(略称:DAP)が設立され、国民社会主義ドイツ労働者党(ナチ党、ナチス)に引き継がれて行く。1919年に入党したアドルフ・ヒトラーはすぐにナチ党の中で頭角を現して行った。その後ナチ党は1932年の国会選挙で第一党となり、1933年にヒトラーは首相に就任した。これによりヴァイマル(ワイマール)共和国は終焉した。

その後は歴史が示すとおり、ヒトラー・ナチスは周辺国を侵略し第二次世界大戦が勃発した。

そんな100年近く前の激動のドイツで、カール・ツァイス財団の傘下にあったカメラメーカー「ツァイス・イコン(Zeiss Ikon )」からこの16mmカメラの「KINAMO」は発売された。ドイツの激動の歴史を見て来たこのカメラはひょっとしたらヒトラーの演説を撮影していたのかもしれない。100年近く経っているわりには綺麗で、しかもハンドルを巻けばまだ動く。レンズは「カール・ツァイス・イエナ(Carl Zeiss Jena)」が付いている。

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