- 2012年7月29日 01:05
昨年の9月に表参道の「CAY」で行ったライブコンサートの中から『絃鼗三日月』という曲をYou Tubeにアップしました。「絃鼗」は「げんとう」と云います。ちょっと聞き慣れない言葉ですが、「秦琴」をはじめ中国の撥弦楽器のルーツと云う説もある、伝説的な弦楽器の名前です。秦の時代、万里の長城の造築にかり出された農民が慰めに弾いていたとされる楽器です。ただ、実際の壁画などの事例が発見されていないので、あくまでも伝説的な楽器ですね。
ひょっとしたら、シルクロードをラクダで中国にやって来た人が、弾いていた楽器かも知れませんね。そんなイメージを曲にしてみました。三日月の下をトコトコと。
メンバー
秦琴:深草アキ
笙:豊剛秋
パーカッション:甲斐いつろう
「絃鼗」にちょっと興味のある人は、「秦琴の歴史」の「隋・唐時代」を参照して下さい。
http://akifukakusa.com/shinkin_new/2009/03/post_4.html
また、この「絃鼗(げんとう)」を現代の中国の「三弦」のルーツであるとしている学者もけっこう多いです。もしそうであるなら、日本の「三味線」のルーツということですね。そのことについて、今月に出版される、東洋音楽学会の機関誌である『東洋音楽研究』に小論を寄稿しましたので、出版されたらこのブログにも取り上げたいと思います。
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