「静嘉堂文庫」美術展示ギャラリー丸の内の明治生命館一階に移転

  • 2022年10月17日 09:43

世田谷区岡本にある「静嘉堂文庫」の美術館展示ギャラリーが東京・丸の内の明治生命館一階に移転しました。国宝の曜変天目茶碗をはじめ、多くの国宝や重要文化財を身近に鑑賞出来るようになりました。

移転したのは美術館の展示ギャラリーだけで、美術品の保管管理、研究閲覧業務、「静嘉堂文庫」の書庫などは現在の世田谷区岡本で継続して行なわれているようです。

「静嘉堂文庫」は三菱創設者である岩崎弥太郎の弟・弥之助が創設した文庫「静嘉堂」を起源としています。1907年に清の集書家、陸心源の「皕宋楼」旧蔵書4万数千冊を購入しているので、宋・元の版本多数を含む貴重な漢籍が多く残されています。もちろ宋・元のものはマイクロフィルムでしか閲覧できませんが、必要ならコピーも出来ます。

東洋音楽学会の機関誌『東洋音楽研究』に投稿した小論「宋・太宗 ”五絃阮” の調弦の解明」 も静嘉堂文庫所蔵の宋本『樂書・陳暘撰』を用いました。『樂書』に記されている五絃阮の調弦に関する文章を読み解き、四絃の「阮咸」に更に一絃付け加えられた「五絃阮(ごげんげん)」なる楽器の調弦を解明した論文です。

千年以上前の中国の楽器を通して、同じ月を見ていた古の中国の音楽家達に思いを馳せました。

「静嘉堂文庫」の美術館ギャラリーの記事
https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/26105
小論「宋・太宗 ”五絃阮(ごげんげん)” の調弦の解明」全文
http://akifukakusa.com/note/toyoongakukenkyu-no80-AkiFukakusa.pdf

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