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五月の「座」公演『お伽草子(太宰治)』のDVDが届きました

  • 2009年06月27日
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五月の「座」公演『お伽草子(太宰治)』のDVDが届きました。DVDから抜き出した写真をオムニバス風に載せました。今回の公演は太宰流『お伽草子』の中から「カチカチ山」(第一部)と「舌切り雀」(第二部)です。

 

 出演者の人達

 

DCDのオープニング

 

第一部は「カチカチ山」です。 冒頭は秦琴をバックにした壌さんの語りから始まります。この太宰流「カチカチ山」 は以下のように始まるわけです。

『カチカチ山の物語に於ける兎は少女、さうしてあの惨めな敗北を喫する狸は、その兎の少女を恋している醜男。これはもう疑ひを容れぬ儼然たる事実のやうに私には思はれる。・・・・』

 

以下の様な舞台装置です。左側の隅に私がいます。設定としては、兎はバー「ラビット」なんてお店をやっていて、そこに、まぁ、間抜けで愚鈍な狸が通って来る。この兎はとんでもない兎で最後には狸を殺してしまうんですが、太宰に言わせれば、兎は美しい処女で、狸はその兎に無節操に惚れ込んだ、僕ら男を代表する愚鈍な中年男だそうだ。

この 「カチカチ山」の原作では、おばあちゃんは狸に殺されて、縁の下から骨が出て来るなんてかなり残酷な話しになっているようですが、今ではおばあちゃんがちょっと怪我をした、という風に変わってますね。

 

 

私の演奏タイムもあります。まぁほんの一息ですが。

 

 

熱演の壌さんです。もちろん狸役です。

 

そして結局、狸は『・・・惚れたが悪いか・・・』と叫んで、兎に殺され てしまう訳です。そのあとの最後の語りシーンに、壌さんがとつとつと『・・女性にはすべて、この無慈悲な兎が一匹住んでいるし、男性には、あの善良な狸がいつも溺れかかってあがいている。作者の、それこそ三十何年来の、頗る不振の経歴に徴してみても、それは明々白々であった。おそらくは、また、君に於いても。後略。』と、語って第一部の幕となる訳です。

 

 

そして最後の秦琴演奏で、第一部のジ、エンドとなるわけです。

 

次回は弟二部の「舌切り雀」を載せましょう。

 

 

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