今日(24日)は笙の豊さんと打ち合わせをしました。今回は「楽部」ではなく自宅にお邪魔しました。曲の構成やメロ等を合わせ、おおよそのコンサートの流れを確認しました。26日の打楽器の甲斐氏をまじえてのリハーサルが楽しみです。
お茶菓子やお茶を飲みながら色々話しをしたのですが、その時大変貴重なものを見せてもらいました。それは彼の四代前の笙の楽師であった豊喜秋(ぶんのよしあき)さんの書き残した雅楽の譜面と日記です。その譜面はまさに「明治選定譜」そのもので、手書きで本当にきれいに雅楽特有の文字譜が書かれていました。
江戸生まれの豊喜秋さんは正に京都で天皇に仕えて雅楽をされていたのですが、明治維新に所謂「三方の楽所」の一人として東京に移られた人です。譜面には豊喜秋と記されていましたが、日記には豊原喜秋となっていました。江戸時代は豊原の姓を名乗っておられたようです。
その日記がまたすごくて、江戸の安政期からほとんど毎日のように書かれていて、当時の雅楽の状況や楽師の活動が手にとるように判ると云う代物です。元の日記は宮内庁の「書陵部」に保管されているそうですが、製本されたものが関係者に配られています。ほとんど漢字で書かれていますが、豊さん(たけあきさん)はそのうち全部読んでみようと意気込んでいました。あくまでも其のうちだそうです。ですです・・・。
余談ですが、こんど彼はオーケストラと一緒にピアノを弾くと言ってました。曲はなんとなんと、ラフマニノフのピアノコンツェルトだそうです。途中で行き詰まったら突然ピアノの上に飛び乗って笙を弾きまくるといってました〜・・・そんなことないかぁ〜。バイオリンは持ち替え楽器で晩餐会で弾いていると聞いていたけど・・・。「楽部」でもピアノ練習してるそうですよ。
豊喜秋さんの貴重な譜面です。