「秦琴の歴史」を改めて読み返してみると、所々誤訳が在ったり、新しいことが判った為に書き違いに気付いたりと、その度に少しずつ手直しをしています。
もちろん学者の人は徹底的に追及して最後の所で文章化してゆくのだと思うけれど、とてもそんな風には出来ないので、自分なりに調べたことを書いていると云う次第です。まぁ僕なんかはこんなところで良いかなぁとすぐ妥協しちゃうんだけれど、それでも色々新しいことが判ったりするのでその都度書き直さなければならないという次第です。
僕の様な取り組み方をしていると時々音楽学者の人達が気付かなかった中国の古い文章等を発見することが在ります。以前学会誌に投稿して、その不完全さ故に未掲載となっている、「宮調」と「角調」の解明に関する論文もその一つです。
これは僕のまったくの門外漢のことがらでしたが、たまたまその 「宮調」と「角調」を解明出来るかもしれない文章を中国の古い文献の中で見つけたので、初めてのことでしたが、本格的な論文などというものに取り組んだと云う次第です。
「宮調」と「角調」の解明といってもなんだか判らないと思いますが、要するに例えば、「角調」と言う名の付いた調は、今風で言えば、AのマイナーなのかはたまたFのドリアなのか、Bのイオニアなのか、まぁそんなことを解明する訳です。いまだ解明されていないことなのですが、部外者の人にはなんのことか判らないしどうでもいい事なんですが・・・・。
しかし始めてみると大変で大変で、膨大な資料と格闘して、しかも宋・明代の中国古典語で、それを数十冊も目を通して確認し、まとめあげると云う気の遠くなる様な作業でした。それでやっぱり不完全さが出てしまい、学会誌に投稿した所査読の方に色々指摘をされました。
ただ、貴重なところもあり、また査読の方にも理解出来ない事柄も在るということだったので、改めて書き直そうと思いつつ、力尽きて、そのままなってます。査読の方々にはまったく失礼してます。すいません、力尽きてます・・・・。いつか直してホームページに取り上げてみます。
そんなこんなで「秦琴の歴史」は所々手直しをしています。そうそう「柳宗元の三絃」は未だ誰も取り上げていない書物なのですよ。これも新しい発見ですよ。多分?